怖いよ
今日5時限目のゼミを終えてのこと
時間は18:20
辺りはすっかり暗くなっていた
トヨタカップ見なくちゃと思いながら大学のキャンパスを歩いていると、何処からともなく女性の泣き声がしてきた
びっくりして辺りを見回すと、数メートル先の階段で携帯片手に泣き崩れているJDが!
男はハンカチを取り出すと、それをそっと彼女に手渡した
「良かったら使って・・・」
それだけ告げて去っていく男
彼女は突然の優しさに驚き、いつの間にか泣き止んでしまっていた
翌日
彼女は男の優しさに一言お礼を言いたいが、何しろ顔も名前も分からない
ただ一つ分かっているのは、彼がこの大学の学生だということ
彼女が途方に暮れながら歩いていると、曲がり角から突然飛び出してきた男性とぶつかってしまう
思わず尻もちを突く彼女
手から離れるハンカチ
「ごめんなさい。大丈夫?」
そこに立っていたのは優しそうな一人の男だった
「ええ、大丈夫です」
そういってハンカチを拾って立ち上がろうとする女
すると目の前の男がこう呟いた
「あれ?そのハンカチ・・・」
運命の歯車が廻り始めた・・・
それなんてギャルゲー?
実際はこんな事が起こるはずもなく、僕は号泣するJDの横をそそくさと通り過ぎましたとさ
たしかに運命の歯車が廻るかもしれないけどさ、たしかにアレは男に振られた感じだったけどさ、たしかにあそこで優しい言葉でも掛けてやればイチコロだっただろうけどさ・・・
でもなんか怖いよ
いくら好きな人に振られたからって、大学のキャンパス内で人目も憚らず号泣するような感情的な女はさ
俺はまだまだアナちゃんでいいや(・∀・)